共産主義者同盟(火花)

第51回衆議院議員選挙の結果分析(4)―外国人労働者と“移民”問題―

渋谷 一三
475号(2026年03月)所収


 製造業で約65万人、介護など福祉関連で約15万人が日本で就労している外国人労働者の数。日本の資本家は、労働力不足をこれらの外国人労働者で補っている。
 これらの外国人労働者は、移民ではなく、母国から逃れてきた難民でもない。日本では帰化の要件は厳しく、移民というより出稼ぎ労働者に近い存在。あやうい存在で、出稼ぎ労働者としては日本以外の国を選択していく傾向が更に強まるだろう。日本で操業している資本家は人手不足に悩み、人手不足倒産が頻発していくだろう。
 この点で、保守党の言う「総量規制」は資本家の要求に反している。
 また、参政党のような外国人が諸悪を引き起こしている元凶であるかのようなムード煽情は、事実に反する危険なナチズムである。

 では何故「外国人問題」を扱った政党が急成長を遂げたのか?
 マスコミの煽情で、日本の不動産を取得した中国人が、例えば「家賃を大幅に上げた」、「原発近くの土地を買った」、「瀬戸内の小島の土地を買って放置」といった事例が意図的に垂れ流されている影響は無視できない。
 実際に問題なのは、例えば東京23区の新築マンションの販売価格の平均が1億円を越えるなどといった中国人富裕層の投機が無規制であることや、民泊に出入りする旅行者の騒音・ごみ問題などである。
 社民党や立民党などは「排外主義に反対する」といったそれ自体は正しい抽象的文言を口にするだけで、上記のような具体的問題への解決策を考えていない。これが、これらの党が激減する原因である。

 解決策は比較的簡単である。
 民泊の新設を認めず漸次減らしていくこと。これにより、オーバーツーリズムの問題も解決する。また外国人旅行者の入国税を高く設定し、ごみ箱の設置やその管理・処理費用にあてる。旅行者が母国までごみを持ち帰るなどということは有り得ないことである。この事実を認め、ごみ箱の設置と管理を行う以外に解決法はない。
 外国人の不動産取得を禁じることは出来ない。禁止してしまえば日本も外国での資本投下ができなくなるし、欧米などの日本へ投資している諸国が猛反対する。資本の国際的に自由な移動という資本主義の大原則を踏みにじろうとする行為である。
 だが、中国に関しては別だ。
 中国の土地は全て国家所有となっており、国家から使用権を借りるという形式で不動産の移動を維持している。さらに外国人の使用権購入には厳しい制限を行っている。
 したがって、排外主義ではなく相互主義に基づいて、中国人による日本の土地取得に制限を加えることは出来る。

 こうした現実解決策を提案できなかった「中道」・社民・共産などが、参政の躍進をもたらしたとも言える。
 正しい解決策を提示されることもなかった大衆が、間違った方向であれ「増加する外国人がもたらす弊害」に取り組む姿勢を示した参政党に殺到したのである。
 我々は今、ナチズムの生成過程を目撃している。




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