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衆議院選挙勝利の党利のために緊急事態宣言を全面解除してしまった自民党

渋谷 一三
450号(2021年10月)所収


 コロナ感染者数は、第5波に及んで、東京都で5000人台、大阪府や神奈川県で3000人台を記録するなど、もはや収束は不可能ではないかと思われた。
 3週間の緊急事態宣言を2度続けることによって、劇的に感染者数は減少した。
 この間に医療は崩壊し、自宅放置者の痛ましい犠牲が続いた。
 『自宅療養』という放置に遭い、開業医にすら診てもらえずに死んでいった人々は、その数すら集計されていない。

 こうした状況の下で、10月1日から、全国一斉に緊急事態宣言・蔓延防止等重点措置をきれいさっぱりと解除してしまった。
 昨日まで「県境を越えるな」「外で酒は飲むな」と声高に叫び、半ば命令していた政治家どもが、今度は一切の段階的措置を踏まずに、「旅行もよし」「withコロナの新しい経済活動を始めよう」ときた。
 何故にこうも大きくブレるのか!

 マスコミも追随して、旅番組を大々的に再開し、各地の人出を“報道”することによって煽っている。

 立憲民主党の安住などは、『岸田さんは安倍さんや麻生さんの言うことに耳を傾ける人だから、私のいうことにも耳を傾けていただけるものと信じています。』などと、質の悪い嫌味を言って批判出来たつもりになっているザマ。
 この程度の人物に国対委員長をさせなければならないほどの人材不足が立憲民主党の伸び悩みの根本原因ではある。

 疫学的常識を一切かなぐり捨てて“withコロナの新しい生活様式”に突っ走らせているのは、11月に迫った衆議院議員総選挙のためである!

 飲食店、とりわけ居酒屋やカラオケなど、飛沫が浮遊する業界の倒産はすでに始まっており、かろうじて生き残っている店舗も例年の2割から3割の売り上げを確保するのが精一杯の状態。
 安倍の号令でいきなり1ヶ月半以上も全学校を休校させてしまったり、逆にGo to TravelだのGo to Eatだので感染を急拡大させてしまったり、無定見で右往左往し、肝心の医療に税金を投入せずに、誰も使わないアベノマスクやこんなご時世に旅行に行ける富裕層に旅行代金の半額程度を税金から補助する無茶苦茶な“政策”を行ってきた自民党に、いくら愚昧な飲食業者でも愛想を尽かし始めている。

 この一カ月の間に、すこしでも飲食店や旅館などが好景気に沸けば、先の滅茶苦茶な政策への恨み・つらみを忘れて、全てを菅前首相のせいにして、“健全なる”自民党に投票してくれるだろう。

 この党利のために、やってはいけない政策をまたもや行う自民党に、国民は愛想を尽かさなければならない。そうでなければ、衆愚政治であり、「民主主義なんて」と中国に揶揄されることになる。

 衆議院選挙のために、緊急事態宣言・マン防を一斉解除してしまったことを見抜き批判出来ない野党も淘汰されなければならない。


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