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中小飲食業者は自民党に投票するな

渋谷 一三
445号(2021年1月)所収


<はじめに>

 政府は、東京・神奈川・千葉・埼玉の4都県知事に要請されて、およそ1週間後にやっと緊急事態宣言を出した。さらに、大阪・兵庫・京都の3府県知事に正式要請されてから4日後にようやっと緊急事態宣言を出した。
 政府の面子を立てさせるために非公式に要請していたことを考えれば、およそ2週間遅れ。この間に感染者は爆発的に増加し、一日の感染者が、東京では2000人を超え、大阪でも1000人に迫った。
 後手。後手。
 こうしている間に、愛知・福岡・栃木で感染爆発が起きてしまい、飲食業者の時短要請に絞った宣言であるにも拘わらず、既に莫大な補償額が見込まれるようになってしまい、十分な補償など到底できない水準になってしまった。
 時短要請に従っていては倒産・閉店・廃業に追い込まれる中小飲食店が続出するだろう。
 そこで、あろうことか、自民党は、法改悪をして、時短を命令できるようにし、違反した者には過料できるようにして、間違った命令にも従わせようと企んでいる。
 経団連も感染病対策にはド素人のくせして、この法改悪を支持する声明をわざわざ発表して、ブルジョア階級も支持していますよというアピールをして側面支援をしている。
 黙っとれ!
 かくして、中小飲食業者はブルジョアジーからも見捨てられている。
 そう、中小飲食業者はプチ・ブルジョアジ―であって、ブルジョアジーではない。
 このことをまざまざと見せつけられているのである。
 大ブルジョアの利害と中小業者の利害が、この件では完全に相違しており、中小業者は自公政権存続のために切り捨てられたのである。
 本来、公明党の支持層にも多い中小業者が、今の自公政権を維持する利害のために切り捨てられているのである。
 ここまでコケにされているのに、なお、自分はブルジョア政権の側の人間だからと、自民党や公明党に投票している人間はバカというものだ。
 中小業者や農民は、プチ・ブルジョアという階級に属しており、この階級の利害を代弁しようとしているのは、立憲民主党なのである。かつての社民党のイメージを人格的に引きずっている議員がまだ多くいるために、プチ・ブルジョア階級は自分の階級政党を見出せないでいる。
 国民民主党は、正社員の本工労働組合=連合に付随する政党である。連合が大ブルジョアの企業の利害に深く依存する利益団体であるため、国民民主党はブルジョア階級の政党に追随する政党である。
 決して、今回の一番の犠牲者=中小飲食業者の属する小ブルジョア階級の政党ではない。

 前稿で、筆者は緊急事態宣言発出に反対した。
 その主旨は、GO TO 3政策をやめることが最も重要で、これさえやめれば一斉休校も時短営業もする必要がないからだ。
 今回出された「緊急事態宣言」も、飲食業の20時からの営業停止とGO TO 3政策の停止以外に内容はなく、こんな「緊急事態宣言」なら、緊急事態宣言とするまでもなく、さっさとやるべきだったのだ。
 GO TO 3政策が誤った政策であることを認めたくないために「緊急事態宣言」という形式を取らざるを得なくなっただけであり、この誤りの糊塗のために、感染爆発が起こってしまったということである。
 繰り返すが、飲食店の時短営業は必要ない。食事以外の会話する時には必ずマスクをすること、これが出来ない客には退店を促すことができるようにすれば、いいだけの話である。これが、難しい居酒屋などに限って時短を要請すればよい。重要なのは、飲食する瞬間だけマスクを外し、それ以外はマスクをすることを昼間でも徹底するように周知することだ。
 現に、給食を食べている小学校では、このことが徹底しているため、クラスターが発生していない。

1.特措法改悪で、要請が命令に変わる。

 自民党が画策している特措法改悪案によると、現行、知事からの要請であったものが、命令になり、知事からも出せるとともに、知事の頭越しに国が直接命令を出すことも出来るようになる。
 こうなると、安倍が都知事への遺恨からさんざん頭越しや無視をして、東京都の感染状況を突出的に悪化させた醜いやりとりが、日常化される。

 さらに、命令に従わなかった店には罰金を科すのだから、補償が十分でなくてもよい。

 要するに、潰れるものは潰れたらよいということである。
 「巣ごもり」が常態化していくであろう構造変化によって、外食産業の再編が進まざるを得ないのだから、潰れる業者がでるのは、業界再編を加速する良いことなのだ。
 これは店舗家賃収入に依存していた不動産業界の再編も強いる。
 これほど多くのテナントはもう成立しないのだ。また、テレ・ワークで済む職種が大企業では7割にも及ぶことが明らかになってしまった。だから、不動産価格も下落していく。

 こうした多業種への波及を考えていくと、とても補償しきれるものではないことも、法改悪への衝動の源になっているだろう。

2.政府の間違った命令に従わされた上、倒産・廃業。

 今回の感染爆発は、政府のGO TO EAT と GO TO 商店街 政策による。会食によるマスクなしの会話で感染し、GO TO TRAVEL で、全国に拡散した。
 このどれもが、誤った政策だったにも拘わらず、政府は、このGO TO 政策への批判を無視して、感染爆発を招いた。
 政府は、このことを認めない為に未だに「感染爆発の原因が分からない。」と言わざるを得なくなっている。
 「分科会」の尾身などに至っては、GO TO TRAVEL 批判に対して、旅行は感染拡大につながらないとうそぶき続け、緊急事態宣言が出るや一カ月では足りないかもしれないなどと、平気で前言無視を行っている。
 安倍が任命した尾身や安倍が敷いたGO TO 路線を撤回することが出来ないジレンマを抱えた菅首相は、安倍の刑事訴追を免れさせてやったことで十分として、安倍路線を撤回しない限り支持率の急速な低下と総選挙での敗北は免れ得ないことを知るべきである。

3.五輪開催は暴挙。変異したウィルスによる感染爆発を招く。
  選手団を管理する医師団結成が医療崩壊を促進する。

 アフリカ、英国、ブラジルでそれぞれ異なった新型コロナウィルスの変異種が流行し始めている。
 五輪を開けば、これらの変異種も入ってくることは必定。
 仮に海外からの観客は0にするとしても、1万人を越す選手団とその数倍の役員・コーチ・(付き添い連中)を加えると数万人に上るはずである。ここからの感染を0にすることなどありえない。
 また、海外からの観客を0にすれば、森元首相が五輪開催の論拠としている「赤字の拡大」は阻止できない。
 世界規模で思考するなら、選手同士の接触による感染のるつぼ化で、異なったウィルスを各国に持ち帰らせる犯罪的役割を五輪が果たすことになる。
 この点からも五輪は開催すべきではない。
 
 そして、一番重要なことは、選手団の健康管理をする医療スタッフを全国からかき集めれば、すでに医療崩壊が始まっている現状を、破滅的な医療壊滅状態へと落とし込む。
 五輪は開催出来ないし、開催すべきではない。

 こんな簡単な単純に明快な結論が出ていることにすらストップをかけられない自公政権は、即座に打倒されるべきである。


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