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トランプ政権に見るグローバリズムの行き詰まり(2)

―バイデンでは行き詰まったグローバリズムのだらだら延長―
―トランプが無教養の人種差別主義者でなければ圧勝する―

渋谷 一三
442号(2020年10月)所収


 トランプが大方の予想と世論調査なるものを裏切って当選してから、はや、4年になる。
 多くのマスコミが民主党を支持している。ABCやニューヨークタイムズなど、これらのマスコミが発表する「世論調査」の結果は一貫して民主党の候補が10ポイント近くリードしているというものだ。
 この「世論調査」(世論誘導)の結果、隠れトランプ支持者が増える結果となり、マスコミの世論調査能力は無くなっている。
 今回も前回のクリントン候補の「優勢」同様、マスコミの世論調査はあてにならない。

 今回はトランプの黒人差別が如実に露呈している中での選挙で、『Black Lives Matter 』運動の真っ只中での投票日を迎える。
 公然とトランプを支持出来ない白人はもとより、トランプ支持を打ち明けることすら憚れる黒人も多くいるはずだ。
 米国マスコミのバイデン有利の報道(ムード作り)にも拘わらず、粗野で無知なトランプ候補が当選する可能性の方が、世界の富を一握りの米国人が支配してしまっているグローバリズムのだらだらとした延長しか意味しないバイデン候補が当選する可能性よりは高い。
 GAFAなどの巨大IT企業は、中国のハードウェアー供給という下請け構造を維持した「中国との協調体制」が理想である。今までのような対中協調がいいのだ。
 米国黒人をはじめとする米国労働者階級にとっては、対中協調は米国の製造業・鉱工業の回復不能なまでの衰退を意味し、失業を意味する。
 大学などには絶対に行けない没落させられた白人層と普通の黒人層は、どう転んでも巨大IT企業に就職などできない。出口のない失業が待っているだけである。
 中国とは徹底的に対立すべきであり、今日世界一の軍備と軍事予算を背景に大国主義をはっきりと掲げ世界秩序を乱している構造変化を観ることも出来ず、この危険な構造を打開する処方箋を全く用意していない民主党政権が誕生することは、国際的な労働者階級の利害にも反する。
 バイデン政権の誕生は、米国の下層労働者階級の利害に反するばかりでなく、国際的にも労働者階級の利害に反する。
 要するに、バイデン政権では中国と戦うことが出来ず、国内の下層階級の生活を向上させることも出来ない。
 対立を激化させている米国内の白人下層と黒人とが皮肉なことに共通の利害に貫かれているのである。白人下層は貧困ゆえに無知・無教養になり、稚拙な論理や誤った煽動に簡単に乗っていくようになった。Q−Anonなる稚拙・ウソだらけの煽動がナチズムの勢いで白人下層を席巻し始めている。地方の選挙で議席を獲得し始めている。
 普通の黒人層は、新型コロナにかかり、医療を受けることも出来ずに死んでいく。あるいは、自らの没落は黒人のせいだと思いこまされた白人下層に襲撃される。こうしたKKK時代に逆戻りしたような事態が急速に蔓延している。

 皮肉なことに人種差別主義者でありその他もろもろの差別者である俗物トランプ氏が当選した方が良いのだ。

 トランプ候補当選の可能性は高い。


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