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新型コロナ肺炎に見るファシズム(2)

渋谷 一三
437号(2020年4月)所収


前号より続く)

5.腰の引けた安倍政権・維新の会

 安倍政権は各世帯2枚当て布製のマスクを郵送することを決めた。
 『焼け石に水』を地で行く。
 本屋大賞受賞作家のレッテル張りするなら右派の百田氏が呆れた。郵送費の方が高くつくだろう。どさくさにまぎれて、不祥事企業「 日本郵政」を支援するための税の無駄遣いである。
 マスクに困ったことを真剣に考えるなら、中国で生産し輸入する現在の生産構造を変え、国産で国内需要を満たすようにするのが根本解決である。ここには手を触れず、御為ごかしに布製マスクを配布するなんざ、笑止千万。
 また、マスクが購入できない大多数の国民を黙らせるために、『患者がマスクをするもので、罹患していない人はマスクを着用しても予防効果はほとんどない。』キャンペーンを張っているにもかかわらず、当の議員たちの殆どがマスクを着用している。
 さらに底の見えている茶番を象徴するように、布製マスクを着用しているのは首相と官房長官だけで、他の内閣のお歴々は使い捨て紙マスクを着用している。たかが、内閣程度の少人数にさえ布製マスクの着用を徹底できないていたらくである。

 4月2日、東京と大阪の感染源がやっと明らかになった。
 「東京の感染源」というが、その実は新宿歌舞伎町の風俗営業街の客・ホステス・客引きである。「大阪の感染源」というが、その実は、キタのショーパブの客と従業員である。
 前回の大阪の"クラスター"=感染源がライブハウスだったことを踏まえるならば、「東京の感染爆発」だの「大阪の感染爆発」だのと 大げさに範囲を広げて煽情するのではなく、風俗営業店が感染の巣窟だと冷静に事実を把握すべきなのである。
 なぜ、そうしないのか。
 風俗営業を休業させれば感染爆発を阻止することが出来ることを指摘してしまったら、一斉休校というとんでもない社会混乱を巻き起こす必要もなかったし、不況になることもなかったということがバレてしまう。
 なぜ、この期に及んでも休校の延長などを言って風俗営業の禁止を指示できないのか。答えは比較的簡単である。
 風俗営業店の多くが、反社会勢力が実質的オーナーであったりする。中には営業停止を指示した政治家を刺すぐらいのことを平気でしてみせることを自慢するような人物がいることは容易に想像がつく。
 国に「緊急事態宣言」を出してもらい、自らの指示でなく装いたいのか、大阪府知事は、自分だったら緊急事態宣言をする事態だと、越権も甚だしい小生意気な声明を発表している。
 要するに腰が引けているのだ。
 
 別に、刺される危険を冒せと言っているのではない。
 きちんと休業補償を出せばいいのだ。昨年度の純益と同額を満額支給すれば文句は出ないだろう。その程度のダメージならば風俗業界も我慢してくれるだろう。そして、その費用たるや、一斉休校によって生じた経済の損失に比べれば、微々たるものだ。
 だが、そうすることで特定の業界に利便を図ったと非難されることをおそれ、ここに対しても腰が引けているのかも知れない。
 要するに腰が引けているのだ。

 その為に、東京と大阪の高校生がもう1カ月もの休校を強いられてしまった。
 風俗営業の1カ月の営業停止を出しさえすればいいのに、高校生は犠牲にされた。
それも、効果のない犠牲。犠牲と呼べない犠牲なのだから、悲惨である。

 マスクは学校に配布すればよいのだ。
 洗って使える布製マスクは、特に給食で使用する小学生には慣れたものである。これを授業中用に配布すれば、学習再開の手立ての一つになる。配布費用も格段に安く済む。
かつての公社=日本郵政の救済を美名の下に行うでない。


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